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飛行機内での空席移動の裏技!窓側?通路側?現役CAが教えるオススメの座席と移動タイミング!

皆様は、飛行機で座る座席にこだわりはありますか?
実は、飛行機の座席選びはフライトの快適性に大きく影響します。

しかし実際のところ、どの座席が自分に合っているのか、またどのタイミングで座席を選ぶことができるのか、よく分からないという方も多いのではないのでしょうか?

そこで今回の記事では、座席特性を把握し尽くしている現役国際線客室乗務員(キャビンアテンダント、CA)さんに、エコノミークラスの座席について聞いてみました。

この記事を読んで、エコノミークラスでも快適に過ごせるお気に入りの座席を見つけましょう!

各座席の特性

座席選びのヒント

どの座席にもメリットとデメリットはあります。
まずは自分の過ごし方に合う座席を選べるよう、各座席の特性をご紹介します。

窓側or通路側

窓側が良いか、通路側が良いか、というところでまずは好みが分かれるのではないでしょうか?

窓側のメリットはやはり窓の外の景色を見られることです。
飛行機の窓は小さいため、フライト中の景色は窓側席でないとなかなか見られません。

世界中の山脈の頂上を間近に見られたり、美しい星空やオーロラが見えたり、どこのタワーマンションからの景観よりも壮大な東京の夜景を楽しめたり。

景色を楽しみたいならば、窓側の座席がお勧めです。

また、片側が壁であるので、寄りかかって眠ることもでき、パーソナルスペースを感じやすいというメリットもあります。

窓側のデメリットとしては、お手洗いに行きづらいこと、通路側より寒いことがあります。

特に、長時間のフライトで隣の座席の方が眠っていたりすると、声を掛けて通してもらうのを申し訳なく感じてしまいます。

また、機内が寒くなりやすい夜のフライトでは、寒さ対策が必須です。

通路側のメリットは、窓側のデメリットの反対になりますが、いつでも気兼ねなく離席できることです。
特にお手洗いが近い方は、通路側がお勧めです。

また、CAに何か注文をしたいときも、通路側の方が声をかけやすいかなと思います。

通路側のデメリットもやはり、パーソナルスペースを感じにくいところです。

通路を通る人の視線も気になりますし、サービス中通路に手足を出して眠っていたりすると、CAが押すカートがぶつかってしまうこともあるかもしれません。
窓側の方が席を立ちたい場合は、その度に立ち上がり、道を開ける必要があります。

前方or後方

飛行機の前の方の座席が良いのか、後ろの方の座席が良いのか、こちらは前方の方がよりメリットが多いのかなと思います。

まずは音に関してですが、飛行機のエンジンよりも前方の座席は、後方の座席よりもエンジンによる騒音が響かず静かです。
また、赤ちゃんやお子様連れのお客様も、後方に行くにつれて多くなる傾向があります。

フライト中は睡眠をとりたいという方は、エンジン音やお子様の泣き声が気になりづらい前方がお勧めです。

気流の関係で起こる揺れですが、こちらも飛行機後方に行くにつれて激しくなります。
乗り物酔いをしやすい方も、前方がお勧めです。

その他のメリットとしては、前方の方が搭乗や降機の際の移動距離が少なく、スムーズに乗り降りができます。
また、食事サービスも前から行うことが多いので、目当ての機内食を選ぶことができます。

このように前方座席には多くのメリットがあります。
ビジネスクラス、ファーストクラスと上位クラスになるにつれて、飛行機の前方に位置していることにも納得いただけるのではないでしょうか?

ちなみに、後方のメリットは、空いていることが多いことです。

チェックイン時に座席を割り当てる際、お客様のご希望がない場合には、基本的に前方と左右の座席列から埋めていきます。
ですので、満席でないフライトで、後方の中央座席列を希望すると、隣の座席が空席である可能性が高くなります。

旅客数のかなり少ないフライトだと、座席列にいるのは自分一人!なんて運の良いこともあります。
3、4席使ってフルフラットで睡眠をとることができたら、ものすごく快適でしょう。

翼の真横

数は少ないのですが、機体の中央付近、翼の真横にある座席は、窓から見える景色が他の座席とは少し異なります。

翼の真横にある座席の窓からは、パイロットが操作して動く翼の様子がよく見えます。

飛行機好きの方には是非一度選んでみてほしい座席です。
特に、離着陸のときはせわしなく翼が動いていてとても面白いです!

ただ、翼がよく見える分、外の景色はほとんど見えないというデメリットもあります。
景色を楽しみたくて窓側を選ぶ場合は、中央付近の座席ではなく前方か後方を選びましょう。

非常口座席

飛行機には非常口座席として指定されている座席があります。

非常口座席とは、「左右の非常口を結ぶ通路に接する座席列のうち、通路後方の座席列」のことです。
万が一、目の前の非常口から緊急脱出をすることになったら、CAと一緒に他のお客様の脱出を援助するという役割があります。

そのため、その役割を全うする能力があり、全うすると合意したお客様にしか着席していただくことができません。

15歳未満のお客様や赤ちゃん連れのお客様、妊娠中のお客様、障害をお持ちのお客様などには選んでいただけない座席ということになります。
また、緊急時にCAとコミュニケションを取る必要があるので、英語や航空会社の国の言語が理解できるというのも条件になっています。

どなたでも着席していただけるわけではない非常口座席ですが、エコノミークラスでは一番人気があります。

実際、エアラインの上顧客でないと座席選択ができないよう設定されている場合もあります。

非常口座席は前に座席がないので、足元のスペースが広く、開放感があります。
足を広く伸ばすことができるので、背の高い方には特にお勧めです。

長時間のフライトであれば、足を伸ばして座ることができるのは大きなメリットですよね。

また、窓側の座席であっても、隣を気にせず席を立つことができます。
非常口の近くにはCAが着席する座席もあるので、良くも悪くも、CAと向かい合わせで座ることになります。

非常口座席のデメリットとしては、足元に手荷物を置くことができないこと、テーブルとモニターが収納式であること、寒いことが挙げられます。

離着陸時、持ち込み手荷物は、座席上の物入れまたは前の座席の下に収納します。
非常口座席には前の座席がないため、手荷物は全て、座席上の物入れに収納しなくてはならず少し面倒です。

モニターやテーブルは、他の座席では前の座席裏に付いているものを使用しますが、非常口座席ではアームレストに収納されている物を出して使用します。
そして、離着陸時にはそれらは収納しなくてはいけません。

つまり、他の座席であれば、出発から到着ぎりぎりまで映画を楽しむことができますが、離着陸時に使用できない非常口座席では合計30分程映画を見ることのできる時間が短いのです。

また、非常口座席はギャレーに近いことが多く、冷蔵庫からの冷気を感じやすいです。
ドアの近くなので外からの隙間風も加わり、かなり寒く感じられます。

隔壁が前にある座席

非常口座席に次いで人気があるのは、一番前の座席です。
座席前に壁やパーテーションがあります。

非常口座席と同様に、足元のスペースは広く、気軽にお手洗いに立つこともできます。
そして非常口座席とは異なり、どなたでも着席していただけます。

しかし、この座席の前の壁は、赤ちゃんのためのバスケットが設置できるようになっているので、赤ちゃん連れのお客様に優先的に案内されます。

そのため、機内での睡眠を重視している方にはお勧めできない座席です。

最後列の座席

CAがプライベートで飛行機に乗る際に人気がある座席は、最後列の座席です。

機体は後ろに行くにつれて細くなっています。
そのため、最後列付近は3-4-3席や、3-3-3席の配列が入らず、2-4-2席や、2-3-2席になっていることがあります。

そしてこの場合中途半端に空間が余るので、座席間の通路や、座席と壁の隙間が広くなっていて、開放感があります。

また、後ろの方を気にせずリクライニングを倒すことができるというメリットもあります。

このような最後列付近のレイアウトは飛行機の種類によって異なるのですが、座席指定をするときには是非一度見てみてほしいおすすめの座席です!

座席指定のタイミング

座席指定のヒント

座席指定ができるかどうか、またそのタイミングは航空会社によって異なります。
さらに航空会社によっては有料であることもありますし、上顧客であるか等のお客様のステイタスによっても異なります。

基本的には、座席指定は先着順なのでできる限り早く行うと良いです。
しかし、予約開始直後は様々な理由でブロックされている座席が多く、出発日に近づくにつれて、指定できる座席の選択肢は増えていきます。

座席指定を後から変更できる場合は、そのタイミングごとにベターな席を指定おくと良いでしょう。

では、多くの航空会社で座席指定ができる可能性のあるタイミングを順にご紹介します。

予約時

まずは、インターネットでの航空券の予約と同じタイミングです。

事前座席指定が可能な航空会社であれば、予約を進めていく途中で座席指定の画面になります。

この時点では、かなり限られた座席の中で指定できる場合が多いです。

予約後チェックイン前

航空券の予約が完了してから、チェックインまでの間です。
各予約サイトまたは航空会社のホームページから、予約番号や名前を入力して座席指定を行います。

有料の場合は、ここで追加料金を支払います。
航空会社によっては座席だけでなく、優先搭乗や食事のアップグレードなどを指定できる場合もあります。

この期間は、日にちが経つにつれて開放されている座席が増えていきます。
希望の座席が開放されていないか、時々確認すると良いでしょう。

チェックイン時

事前のWEBチェックインや、当日空港でのチェックインのタイミングです。

航空会社によっては、このチェックインのタイミングで初めて座席指定ができることもあります。

空港でのチェックイン開始時には、事前の座席指定が可能なすべての座席が開放されています。
当日までに希望の座席を指定できなかった場合は、できる限り早くチェックインをすると良いです。

飛行機内での座席移動

飛行機内での座席移動のヒント

飛行機に搭乗したら、自分の航空券に書いてある座席番号の通りに着席しなくてはなりません。

しかし、実際に飛行機に乗り込んでみたら、希望の座席が空席であったり、まるまる空いている座席列があったりして、移動したくなることはありませんか?

実は、飛行機内での座席移動は、タイミングや座席による制限はありますが、可能です。

勝手に移動するのではなく、CAに確認を取るようにしましょう。

移動可能なタイミング

飛行機内での座席移動のできるタイミングは、「ドアクローズ直後」と、「離陸してシートベルトサイン消灯後」です。

飛行機に搭乗するお客様の人数や座席は、急な座席変更、直前の予約やキャンセル等が有り得るため、出発まではCAにも分かりません。
お客様の搭乗が終わり、地上係員から全員搭乗したことを伝えられて初めて、空席が確定するのです。

お客様の搭乗が終わると、出発に向けてドアが閉まります。

その後、CAは「ドア操作」という任務を行い、自分が担当しているエリアのお客様が全員着席していることを確認すると、「出発準備完了報告」という任務を行い、飛行機は動き出します。

この、ドアクローズから出発準備完了報告までのわずかな時間に、座席移動をすることができます。
このタイミングを逃してしまうと、飛行機は動き出してしまい、立ち上がることはできなります。
次に移動ができるのは離陸して機体が安定し、シートベルトサインが消灯した後になってしまいます。

移動可能な範囲

飛行機には、ウェイト&バランスがあります。
客室を3〜5つ程に分けた、区間内での移動は何人でも可能ですが、区間を超えての移動は可能な人数が決められています。

お客様が勝手に何名も移動してしまったら、バランスを崩し、安全に影響を与える可能性があります。
ウェイト&バランスは、乗客と貨物が確定しないと分からないため、出発ギリギリまで数値が出ないこともあります。

また、飛行機の座席上には、緊急時に使用する酸素マスクが格納されています。
多めに酸素マスクが格納されている座席列はありますが、ほとんどの座席列には、座席数プラス1つの酸素マスクが格納されています。

つまり、膝の上で抱っこをする赤ちゃんは、座席列に一人までと決められています。
双子や年子の赤ちゃん連れのご家族は、酸素マスクが多めに格納されている座席列に座っていただくか、2つの座席列に分かれて座っていただくことになります。

搭乗直後は別の座席列に着席しているお父様とお母様が一人ずつ抱っこしていたのに、いつの間にか、お母様と、お母様の隣のお祖母様が抱っこしていて、座席列に二人の赤ちゃんがいて、危ない!なんてこともよくあります。

もう一つ制限のある座席は、非常口座席です。

既に説明させていただいたように、非常口座席に着席できるのは、「緊急時に援助するという役割を全うする能力があり、全うすると合意したお客様」です。

非常口座席をご予約のお客様には、チェックイン時や搭乗後に、地上係員やCAが、役割に関する合意をとっています。
つまり、飛行機内で非常口座席に移動したい場合は、役割に関して合意しているということをCAに伝える必要があります。

飛行機内での座席移動のまとめ

飛行機内での座席移動に関して、ご理解いただけましたでしょうか?

飛行機内での座席移動は、CAの許可があれば可能です。

タイミングとしては、お客様の搭乗終盤、流れが途切れてきた頃に、CAに声をかけると良いでしょう。

そこで、何も制限のない座席であれば、ドアクローズのアナウンスの後に移動するよう言われるでしょう。
移動可能な区間外であったり、ウェイト&バランスの確認に時間を要するような場合には、上空で改めて案内されるということもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、エコノミークラスの座席について、現役の客室乗務員さんに書いていただきました。

せっかく飛行機に乗るのであれば、少しでも快適で楽しい時間になるよう、お気に入りの座席に着席できると良いですよね!

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

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